大きな変化に負けるな!

今から振り返ってみると、戦後の昭和はビジネスをするには大変恵まれた特殊な時代だったことがわかる。
① これまでの縛りや因習が敗戦で一掃され、老若問わず誰でも活躍できることになった。
② 人口がどんどん増加したので、需要も労働力もどんどん伸びた。
③ 主たる戦勝国が米国だったので、国も企業も安全保障(防衛)はほとんど米国に頼り切って経済&ビジネス振興に注力できた。また、日本を含め西側諸国の国際秩序を米国ががっちり制御してくれたので、海外ビジネスも経済性だけを考えて取り組めた。

しかし、上記の恵まれたプラス要因は徐々に崩れてしまった。
① の失速:成功体験が蓄積してくると自分たちのこれまでのやり方を踏襲する前例にとらわれ、新しいことにチャレンジする精神(アニマルスピリッツ)が萎えてきた。
② の構造変化:2000年代に入ると本格的な人口減少が始まり、需給両面で国力の低下が危惧される状態になった。
③ の環境変化:米国の優位性が(特に中国との比較で)相対的に劣化するにつれ、米国内の分断が進み、国際秩序を制御する意欲も低下してきた。
さらに米国の現政権は大国の力で相手国をねじ伏せる大国エゴに偏り、価値観の共有や同盟国/同志国としての信頼性があやしくなってきた。

このように、日本国及び日本企業の舵取りは大変むつかしくなってきたが、実質「中堅国家」となった日本国とこれからの中堅中小企業の経営には、共通のポイントがありそうだ。
① の卒業:国内(社内)人材だけに頼らず、積極的にソトから新しい考え方を導入(多様性を推進)し、政策(事業)を革新する。
② の受入れ:この構造変化を前提にした成長戦略を構築する。具体的には、海外の需要も自国(自社)に取り込む。また、男性現役に女性・シニア・外国人(日本居住の有無を問わず)も積極的に労働力に加える。
③ に対する対抗策:米国(市場)との良好な関係維持には今後も努めながら、あわせて価値観や利害の共有国(主に西欧諸国・韓国台湾・東南アジア諸国)との積極的な政治(ビジネス)の連携に取り組む。特に企業は経済性/効率一辺倒から脱し、政治や社会の動向も十分に考慮した経営に踏み込むことが求められていく。