「グローバル化」をどう読むか?
「グローバル化(グローバリゼーション)」が、最近は悪者扱いされることが多いようだ。
ベルリンの壁が壊され共産陣営が敗北した後、しばらくアメリカ一強の時代が続いたことで、リベラルな民主主義と資本主義がセットで勝ち筋として世界でもてはやされた。
しかし結果として、欧米諸国では強者や金持ち(勝者)の行き過ぎた優遇を招く一方、敗者の不満や怒りがポピュリスト政権(例えば、米国のトランプ政権)と勝者敗者の分断を生むことにつながっている。
共産主義に勝利した欧米諸国に驕りはなかったか?
欧米諸国は、民主主義と資本主義を世界に広めるグローバル化を適切にコントロールするハンドルをきり損なってしまったのではないかと思う。
では、中ロはどうか?
「グローバル化」がロシア(ソ連)と中国に与えた影響は、欧米諸国の場合と全く異なっている。
この2か国では元々権威主義・専制政治があたり前の政治体制が続いてきたため、「グローバル化」の波をかぶっても民主主義への流れは押しつぶされた。
ロシアの場合、ソ連解体と共産経済破綻という敗北感が欧米諸国との対立に進むプーチン政権を生んだのではないか。
この間、鄧小平時代から辛抱強く地力をつけてきた中国は、世界の工場として「グローバル化」を徹底的に利用して百年国恥をはらす強国にのし上がってきた。
「グローバル化」をどう読むか?
上記のとおり経路はそれぞれに異なるものの、90年代からのグローバル化を経て、米中ロの3か国は対外的には「自国第一」、国内では「専制政治」の度合いを強める、という共通の皮肉な結果に至っている。

