(定年)退職からの2~3年がとても重要!
元サラーマンの皆さんに中小企業の経営課題に取り組んでもらう機会を提供すべく、日々双方をつなげることに努めているなかで気になっていることがある。
企業の立場からすれば、現役から離れて数年するとシニアが持つキャリアや情報が古くなって使い物にならなくなるのではないかと危惧する声が多い。
一方、私自身シニアでありシニアの立場からすれば、しっかり働いてきた経験に基づくキャリアは、どんどん価値が目減りする「償却資産」ではなく、再びその気になって働き始めれば早期にアップデートできる「価値ある能力」と考える。
しかし、一番心配なことは、元シニアの意識の変化だ。
退職してしばらくは自分のキャリアを活かして社会とつながっていたいと考えるが、家にこもる生活に慣れてくると、「まあいいか、これで...」という諦めに近い気持ちが高まり、「もうひと頑張りしてみようか」というチャレンジ精神が萎えていってしまう。
若者と違い、シニアでこの意識にとらわれると、やる気を取り戻すのは相当しんどい。
どんどん現役人材が縮小していく日本にあっては、やる気のあるシニアを上手に活かしてシニアの社会貢献度を高めていくことが求められている。
シニアをどう活かすかについては別の機会に論じるが、まずは退職から2~3年の間にシニアを家から社会に引き戻すことが、とても重要だ!