シニアの労働参加率

総務省の労働力調査によると、15歳以上の人口に占める労働力人口の割合(労働参加率)が昨年62.5%になった。うちシニア(高齢者)の労働参加率は25%程度だが、既に先進国の中でもかなり高いこともあり、シニアの労働参加率の上昇は今後あまり期待できないとみられているようだ。

しかし、そうだろうか?

確かにシニアの労働感や働く意識はばらつきが大きく、これ以上働きたくないと考える層や健康その他の理由から働けない層もかなりいるが、一方で健康寿命が延びていくこの時代、60代や70代にとっては生きがいや幸福感に影響を与える要素として「働くことの重要性」が今後ますます高まっていくものと考える。

単に負荷を軽くして退職年齢を引き上げるとか、現役世代があまりやりたがらない仕事を回すとかいう、シニアから見たら「ネガティブ感のある付け足し」的発想から脱却し、シニアがやりがい感じて頑張れるような働きの場を色々工夫を凝らして創造していくべきではないか。

少子高齢化がさらに進む日本社会にあって、元気なシニアが色々な働き方を通して社会の発展に貢献できる仕組みを作ることが、これからの日本社会にとって、そしてシニア予備軍である現役世代の皆さんにとってもありがたいことではなかろうか。