英国の段階的増加方式は良い一例

3月28日付の日経朝刊で「一定の所得を超えると社会保険料の負担が段階的に増える方式により、手取りの急減を避ける英国の制度」が紹介されている。

この英国の制度は、私が前回の投稿で「『年収の壁』問題は手取りが減ってしまう場合に救済するか否かの問題であり、働くヒトが社会保険料を払うべきなのは当然だろう。」と書いた思いと合致しており、とても良い仕組みと考える。

「年収の壁」のために社会保険料の支払いをためらって働く時間を抑える「就労調整」について対応策を政府が検討しているようだが、一時的なその場しのぎの施策ではなく、以下の2つの大方針に沿った対応策を練って頂きたい。

  • 国は、老若男女を問わず働けるヒトや働きたいヒトをしっかり後押しする
  • 働くヒトが社会保険料を負担する社会保険の仕組みを堅持する

英国の制度は、「段階的増加方式によって、働く意欲を削ぐことなしに働くヒトに対して社会保険料の支払いを求めてゆく」優れた仕組みの1例といえるのではないか。