「定年延長はシニアのため?」

6/20付日経新聞のコラム大機小機に、「定年延長はシニアのため?」という記事が載っていた。以下ポイントを抜粋すると、

「...13年には改正高年齢者雇用安定法が施行され、企業には65歳までの雇用確保が義務付けられた。...さらに同法の21年改正により、70歳までの定年延長が努力義務とされている。...一見、シニア層にとって良いことのように見えるが、妙なところで弊害が起きていると聞く。...漫然と65歳の誕生月までを社内で過ごし、『人生二毛作』の仕込み時期を失うのはもったいない。会社を離れリカレント教育やリスキリングなど、本来いろんな機会があるはずだ。...ときには会社という『楽園』から追い出してあげる『優しい肩たたき』が、本人のためにもなるというケースは意外と多いのかもしれない。」

我が意を得たり!

定年延長は、シニアにとっても少子高齢化が急速に進む日本社会全体にとっても、本当に良いことなのか?定年延長はシニアが新たなキャリアに挑戦する意欲を削いではしまわないか?一つの企業に閉じ込めてきたシニアの知見(スキルと経験知)を人材不足に悩む中小企業に開放して、日本社会全体の発展に役立てるべきではないか?

政府は、定年延長という気概のあるシニアにとっても大企業にとっても迷惑なそしてイージーな方法に頼らず、「優秀なシニア層を中小企業に大きく移動させる」政策に知恵を絞ってもらいたい。